映画｢蟹工船」を見ました。

　  映画｢蟹工船」を見ました。
　作家小林多喜二は、治安維持法違反で逮捕され、激しい拷問によってその日のうちに命を奪われた日本共産党員。　
私がこの小説を読んだのは40年以上も昔になります。
　最近、漫画の「蟹工船」見てストーリーを思い出し、改めて小説を読み直したのですが、難解な小説だという印象で、これが何でいま若者の中で大変なブームになっているのか、不思議な社会現象だと感じます。
　世界第二の経済大国・この日本で、いま若者の二人に一人が不安定雇用の派遣や契約社員として働いています。労働者派遣法の改悪で正規社員の道が閉ざされ、低賃金と劣悪な労働条件、無権利という労働の実態が戦前の過酷な｢蟹工船」の労働者とダブってくるからでしょう。
　映画上映のあと、青年ユニオンの顧問弁護士から、担当した事件の報告がありました。過酷な非人間的労働の実態に驚愕しました。人間の生き血を吸って肥え太ろうとする資本の本性を見た思いです。

　世界一の自動車会社トヨタ、、そして日産やいすゞ自動車、経団連会長のキャノンなどの大企業が、昨年比で利益が減ったからという理由で大量の派遣や契約社員を解雇するというニュースが続いています。労働者をモノのように扱い、いらなくなれば使い捨て、大企業の勝手横暴を規制できない政治の責任を痛感します。